不機嫌な肉屋
不機嫌な精肉店がある。
噂では、店長がいつも不機嫌でタイミングが悪いと肉をカットするのに時間がかかるから外で待っててくれと言われるらしい。
明らかに精肉店から遠い場所に住んでる(同じ市だけど)知り合いにそんな話を聞いた。
でも、売ってる肉はすごく美味しいらしい。
精肉店の肉って新鮮だから美味しいよね。
スーパーの肉も美味しいけれど、もっと美味しい肉を食べたくなってその店に行ってみた。
早起きして行ったら狭い店に既に三人いた。
入ってわかる、このオッチャンが例の不機嫌な店長かと。
店長VS四人の客 戦いに来たわけじゃないんだけどね。
まず、店の中がめちゃくちゃ静かなのよ。
見ず知らずのお客さんに喋りかける気はないにしても、ただ待ってるだけなのに変な緊張感があった。
カウンター奥の作業場で店長が肉を切り分けるのを静かに見守るしかない。
そもそも注文して良いのか迷う。
小太り気味のオッチャンの背中が話しかけんな的なオーラを感じる。
どうしようか迷っていたら恐らく奥さん?と思わしきオバチャンが別のお客さんに注文を聞いていた。
急いで買うものを決める。
私も聞かれてカルビとホルモンあたりを適当に頼む。
再びの沈黙。
微妙に気まずい。
物を買いに来て気まずくなるって何だろうなって思ってたら他のお客さんが会計を済ませて撤収。
私もほどなくして会計。
肉をゲット。
ありがとうございました~と言ったらオッチャンがめちゃくちゃ素っ気なかったけど「ありがとうございました」と返してくれたからちょっと安心。
晩御飯はカルビ丼にしたら美味しかった。
安い肉よりもそこそこ高かい肉は美味しいなーと思いました。
しかし、やっぱり脂っこいのがキツいのか腹はくだした。