本屋さんで運試しをしよう
本屋へ行く。
平積みになっているコーナーを眺めていると表紙に惹かれて、読んでみたいなぁと思う本がたくさん出てくる。
10分ほど眺めていると青田まり子現象に襲われ、トイレへ退却。
そしてまた戻ってしばらく見ている。
ハードカバーの本ってデザインがとても凝っていて、何となく読んでみたいと思わせることに長けている。
こうした誘惑を振り切って、目的のコーナーをぷらぷら。
よしもとばななさんの海のふた、残念ながら見当たらず。
かさばる漫画とどうしても今すぐ読みたい場合を除いて、本屋で買いたい。
本がたくさんあって、無限に言葉が詰まってるあの空間がどことなく好きだ。
しかし、本を読むのは苦手だ。
本を読むと眠くなる、物覚えが悪いから登場人物を忘れる、明日読もうの明日がこない本もざらにある。
そんな偏読書をする私にもカチリと嵌る本がある。
電子書籍で最後まで読めた「毒入りチョコレート事件」。
ミステリー小説好きの人々が実際の事件を推理して当てよう!などと人の死を普段抑え込んでいるミステリーへの愛着を炸裂させる話なんですが、
癖の強い登場人物達が各章毎に自分なりの推理を披露するのでどうにか、どうにか最後まで読めた。
語り手が変わると考え方まで変わって面白かった。
毒入りチョコレート事件のように、7冊に1冊くらいの割合でカチッと嵌る本がある。
あらすじでは分からない、作者読みをしないので作者はあてにならない。
本屋に並ぶ本を選ぶ時はほぼほぼジャケット買いをする。
本を買う、物語を楽しむことよりも、この本が当たりかどうかの運試しをしている節がある。